祖父が倒れていた

IMG_2545遺品整理を考えていますというお電話を頂きました。

現地の状況を教えてくださいというお返事をして、見積もりに伺いました。

お話を伺うと市営団地に一人で祖父が住んでいたとのこと。1年に数回ぐらいしか連絡を取らずにいたということで、祖父は床に倒れて数日が経っていて亡くなっていたそうです。

 

床に人の形をした血の跡が有りました。

 

今では慣れてしまいましたが、まだこの案件を行う経験は乏しかったので私は絶句。部屋中に血の臭いがしていました。

 

家族の方は、「なんでもう少しこまめに連絡をとっていなかったのだろう」とか少し後悔した様子でもありました。

それよりも心が痛かったのが、近所に住んでいた子供の言葉。

「船長さん死んじゃったの?」

 

あだ名だったのかな。近くの子どもとはよく遊んでいたんでしょうね。

 

そうだね、でも家族が迎えに来たから大丈夫だと思うよ。と声をかけてあげたら、私もお参りに行きたい。と言っていました。

 

 

この仕事は日々人生について考えさせられます。

 

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屋根裏部屋にて

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とある一軒家の遺品整理をしました。そこは昔ながらの家で離れや屋根裏があるような大きな家です。

このお客さんは今回で2回めの依頼です。とはいっても1回めはお客さん自信である程度荷物をまとめていらないものだけをうちに依頼してきました。

2回めの依頼の理由は1回めである程度家全体の荷物も見られたし、1回めで料金や仕事のやり方などに満足いただいたようで、是非ともお願いしますとのこと。いえいえこちらこそ、そう言ってもらえると頑張ったかいがあります。

お客さんの目的は家の建て替え。小さいころに住んでいた祖父の家を解体して、新しく建て替えたいとのことでした。解体業者の見積もりでは不満だったようです。

もちろん解体業者よりも安く抑えなくていけませんので、人件費や作業日程などを詰めて仕事にとりかかります。

家丸ごとですから、色々なものが出てきます。状況的にお客さん個人ではとても作業できないほどの荷物であふれていました。

中でも2階は全くの手付かずです。屋根裏のような天井の高さです。2階全体がすべて屋根裏のような構造です。

作業スタッフがどんどん荷物を仕分けていき、最終的に奥の部屋からあんなものが・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

猫が白骨化していました。

 

どうもお客さんは猫を飼っていたわけでもないらしく、野良猫がすきまから住み着いていたようです。

 

空き家だったとはいえ、何年立っていたんでしょうね。

 

猫にとっても自宅のようなものだったのでしょう。

私たちはお客さんに線香を用意してもらい、簡単な供養をしました。

 

祖父が住んでいた家、野良猫が住んでいた家から新しい家族の家で新しい命が生まれていくんでしょうか。

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ちょっとした遺品整理の小話を書いていきます。

ihin遺品整理業務をはじめて8年ぐらいです。

本当にいろいろとあります。お客さんの数だけ物語があるとはこのこと。一度足りとも同じ案件にあったことはないです。

遺品整理というといらないものを片付けるだけなんじゃないのと?と思うかもしれませんが、いえいえそんなことはありません。

ゴミと遺品の分類、形見分けをするかどうかだけでも家族によって全く違います。

「生きている時に家族に対して何をしていたのか」というのが死んでしまったあとによくわかります。

基本的に書いていることは少し脚色しないと個人情報が含まれてしまうために、フィクションだと思って下さい。どこまで本当なのかは、まあ想像にお任せします。

ネタが有るだけ書いていこうと思っていますので、ゆっくりと付き合ってみてください。

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